母の投稿~新卒だった私に
新規採用のフレッシュな若者たちが、今日は初任の学校をおとずれたはずだ。きっと、大きな希望と不安を抱えて、職場での挨拶を行ったのだろう。
わたしにとって忘れられないのは、あの、朝日新聞家庭欄「ひととき」への母の投稿。今でも時折読み返しては胸が熱くなる。・・・全文を紹介します。ちょっと長いけど・・・読んでください。
御蔵島へ赴任した娘
「行ってきま~す」
いつもと変わりなく出て行く娘。何の気負いもなく、淡々として船に乗り込む娘。伊豆七島・三宅島の先、御蔵島の学校の先生として赴任していくのだ。人口二百四十人、全校生徒二十四人。四十八の瞳の、そんな小さな学校へ。
島への赴任には最後まで反対だった主人が、夜遅くまで娘の身の回りの品物を箱に詰め、荷造りをしていた。もちろん無言でだったが。姉を頼りに生きてきた弟にも、自立の時が来た。もちろん私にもだが・・・。こうして我が家にも一大転換期がやってきた。
「島へ赴任の話があったからお受けしたい。」と娘が言い出したとき、一も二もなく賛成した私だが、いまこうしてガランとした娘の部屋を見ると、早まったと後悔している。まったくだらしのない母親だ。
「島では梅雨といわないで雨期っていうんだって。」
「雨がスコールみたいに降るそうだ。だから木々の生長が早いんだろう」
「東京都だっていうけれど、なんだか外国みたいだね。」
食い気一本の息子は、海が荒れると何日も船が着かないと聞き、「食料は大丈夫か」と心配している。こうして残された三人は、地図帳を前に、島の風土、人々の暮らしなどについて、世のふけるのも忘れて話しこんだ。
待ちに待った娘からの電話は、島の学校の先生方のすばらしさ、しっかりしている生徒たち、島の皆さんの温かさなど、手短ではあったが、そのはずんだ声に娘の島での生活ぶりが想像できた。
御蔵島の皆さん、娘をどうぞよろしくお願いします。つぼみ先生もがんばれ!
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この記事が出てからしばらく、島では「新聞の先生!」って、よく声をかけていただいた。 今はもう、二人の子供をもち、当時の母の年齢にも近くなったわたし。母の思いも、実感として感じられる気がする。
新採の学校が自分の教育の原点になる、と言われることがあるけれど、わたしの場合、学級の子供に、肉親のような愛情を感じてしまうのは、やはりこのときの教え子たちとの日々が原点になっているのかもしれない。
フレッシュマンの皆さん、それぞれの職場で、どうかがんばってください!
P.S わたしもいつか、新聞に投稿したい、ってずっと思っているうちに、どんどん、公表したくない年齢になってきてしまった・・・(-_-;) 新聞って、どうして年齢明記なの??あ~、今の時代に、ブログがあって良かった(*^_^*)
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コメント
こんばんは。私の大学時代の友達も、初任校が新島でした。東京では、よくある話のようですね。愛情溢れるお母様の投書、素晴らしい!。もしかしたら、一生の宝物かもしれませんね。つぼみさんにとって、御蔵島での体験は、教師としての土台として今も生きているのでしょうね。離島の学校だからこそ得られた体験も、数多くあったのではないでしょうか。今度、是非聞かせていただけたら、嬉しいです。それでは、また。
投稿: かとせん | 2006/03/24 22:57
すばらしいご両親ですね。
お父さまの気持ちも わかるような気がします。
うちの主人も 娘達に対しては同じです。
今も その時の生徒さん達と 交流がありますか?
そういうつながりってステキですね。
投稿: リョウ母 | 2006/03/25 07:58
つぼみ先生、こんにちはです
なんか良い話を聞いて、ほっこりとしました。
なんだか、ドラマの1シーンみたいです。
今日は時間があったので、hpの方も拝見させて頂きました。
なんだか、とってもあたたかいなぁってのが第一印象でした(^_-)
伊豆・・というか関東方面事態馴染みの薄い僕なので
とても新鮮に思います。
いつか行ってみたい場所のひとつになりましたね。
僕のところは、まとまりもなくテーマもなく
アホな事ばかり書いてますので、先生の様な人には
お恥ずかしい限りですが、今後ともよろしくお願い致します。
投稿: だんなっち | 2006/03/25 13:57
★かとせんさん コメントありがとうございます。
新島はたしか直通の船があったと思いますが、御蔵はそれがなかったので、5級僻地の認定でした。小笠原の母島と同じだったんですよ。母のこの記事は、たしかに、宝物に思えています。
離島では、生活そのものが驚きの連続でした。でも、一人ひとりを大切に育てること、学べたと思っています。
★リョウ母さん、ありがとうございます。
父親の気持ちって、そういうものでしょうね。そのときの子、大学のときにこの伊豆の自宅まで遊びにきてくれた男の子や、今でもたまにメールをくれる女の子などいます。嬉しいものですね。
★だんなっちさん、ありがとうございます。
ほっこりしました、って、嬉しい言葉でした(#^.^#)
ホームページも見てくださってありがとう。伊豆の楽しさや良さを発信したい、って・・・それだけで細々と続けているのですけど、行ってみたいって思っていただけただけで嬉しいデス。
あと・・・先生ネタが出ちゃってるのがいけないんだけど、それは無視してブログにきて下さいね。「先生」って、教え子以外に呼ばれるのはちょっとヘンだもんね?・・・(^_-)-☆
投稿: つぼみ | 2006/03/25 20:25
こんばんは。
私の父は先生ではありませんが都の職員で、若い頃八丈島へ赴任しました。そこで母と出会い、本土(?)に戻る時結婚して連れてきたそうです。母は「若い先生が島に来ると、島の皆が毎晩のように飲め飲めと島の焼酎をすすめるから、先生はすっかりのんべぇになって帰っていく」とよく言っていました。
母の弟夫婦は島に住んでいますが、息子が本土に就職した時、やはり新聞に投書したのが掲載されました。逆パターンですね。その記事の結びは「都会のかっこいい男になって島にもどっておじゃれよ」でした。
どちらの投書も母の思いがじーんとくる感じです。
つぼみさんも投稿がんばってチャレンジしてくださいね!
投稿: ウルトラの母 | 2006/03/26 00:05
★ウルトラの母さん、おはようございます。
とっても興味深い!御蔵島は、八丈島と三宅島の間なんです。お母様は八丈の方なんですね。男の先生の場合はのん兵衛ですみますけど・・・女の場合は縁談がきます。伊勢海老もった男の方も(#^.^#) おば様の投書、いいですねえ。木綿のハンカチーフっぽい。 投稿で年齢詐称したら、罰せられます?^^;
投稿: つぼみ | 2006/03/26 06:22
つぼみさん やっぱり先生になりたかった!あなたのブログを読ませていただいていると、挫折してしまった自分が情けない。何十年も前、先生を志して輝いていた自分がいたのに...でも、今またいろいろ挑戦しています。報告できる日を楽しみに...
つぼみさんも魅力ある先生になられることを期待しています。
投稿: かよびー | 2006/03/26 20:49
かよびーさん、コメントをありがとうございます。
いくつになっても、思っていれば必ず夢はかなうとわたしは思っています。すてきな報告を楽しみにしていますね(*^_^*)
投稿: つぼみ | 2006/03/26 22:25
こんばんは!
今頃コメントしてごめんなさい。
胸がジーンと熱くなりました。
素晴らしい家族ですね!
つぼみさんからいつも温かさが伝わってくるのは、
新採で島への赴任経験をしたことと、ご両親の愛情
をたっぷり受けているからなのですね!
島での体験談も聞きたいな!
すっかり、つぼみ先生ファンのyuminです!
投稿: yumin | 2006/03/27 21:38
★yuminさん、ありがとう。
うれしいコメント、本当にありがとうございます。
家族も恋人もそうだろうけど、離れる時ってやっぱり、「愛情」にとっても気づかされますね。ふだんは空気みたいな存在ですけれど・・・。ちなみに・・・この頃まさに「涙の桟橋」状態だった彼が、現在の夫です、もちろん(#^.^#)
投稿: つぼみ | 2006/03/28 05:10